თონე / 窯焼きパン屋

グルジアはパンが主食の国。

今ではいろいろなタイプのパンがスーパーで、パン屋で買えるけど一番大事な、伝統的なパンはთონე(トネ)と呼ばれる、インドのタンドーリ窯によく似た窯で焼かれるパンだ。トビリシの街では住宅地の1ブロックごとに見かけるし、田舎に行っても必ずあるのがこのパン屋さん。

窯焼きパン屋の看板
თონის(トネ、窯焼きの) პური(プリ、パン)
お隣さんと焼き鳥パーティした時もトネで焼いたパンを用意した

これ、窯だけでなく焼きあがるパンもインドのナンに形状が似てないだろうか。これWikipediaによれば実はインドのナンもグルジアのトネで焼くパンも同源なんだそうだ。インドのタンドーリ窯が肉も蒸し焼きにするように、グルジアのトネも新年のお祝いには子豚の丸焼きをトネのパン屋に持って行って焼いてもらったりする。

正式なお祝いの食事ではトネで焼いたパンを食べるのが昔からのならわし

この間近所のトネに寄ったら、外は寒いだろうとパンが焼きあがるまで中で待ってろと招き入れてくれた。中はオヤジさんがTシャツ一枚でいるのがよくわかるほど暖かい。


トネで働くパン職人の男たちは夏も冬もTシャツ一枚

パン焼いてるところ撮ってもいい?と聞くと好きにしろと言うので撮らせてもらった。

僕のマズいグルジア語で材料を聞いてみると小麦粉、塩、温水、イーストだけだと言う。シンプル。発酵が終わった生地をのばしたら窯に張り付けるための台に載せた後気泡が膨れないようにぽちぽち穴をあけて窯にバァンと貼っつける。
焼く時間は大体5分くらいかな。

ちょうどいい頃合いで鉤と抑えのついた二本の棒をうまく使って窯からパンを剥がす。最近のトビリシはインフレ気味で一枚大体1ラリ(40円)くらい。このパン屋では一日に100~200くらいのパンを焼いて売っている。パンは基本的に焼きたてが好まれるので一回一回大量には焼かない。天気や季節によっても売れ行きに波があるそうだ。

上部に貼られてるのが通常のプレーン、下部のはチーズが入ったハチャプリと潰した豆が入ったロビアニ

旅行でグルジアを訪れたのなら一度くらい買ってみるのもいいかも。チーズやジャム、ヨーグルトを合わせれば立派な朝食になる。

グルジア/ジョージアで観光ガイドをしています。お問い合わせはこちらから

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